長崎おもしろ・よもやま話 第14話「ここで逢うたが九年目」
今回のお話、私が朗読を担当させていただいて、犯科帳からのものはあまりなかったと思うのですが、
こういうふうに取り上げられているのですね。
母の仇を討って、おとがめがなくて米二俵も賜ったというお話。
これは、時代ならではですよね。
「○○の仇を討つ」というお話は、人間の感情として、行動としてありますよね。
私にも実録があります。
昔、母から、母のことをいじめた人がいた、という話を聞き、
私は「大人になったら絶対この仕返しをしてやろう」と思っていました。
大人になるにつれ、そのことは忘れていましたが、
私の娘が幼稚園の時だったでしょうか、娘と一緒に歩いていると、その母をいじめた方と偶然お会いしたのです。
「挨拶しょるやろうが!」と、その方に向けて突然怒りだした娘に、「あらあら、ごめんなさいね。聞こえなかったのよ」と
驚かれているご婦人を見たとき、娘が仇をとってくれたんだなと思って、ちょっと笑えました。
そんなことを思い出したお話でした。