第3話 大浦お慶
大河ドラマ龍馬伝でのお慶さんは、女優の余貴美子さんが演じ、維新の縁の下の力持ちをつややかに、鮮やかに蘇らせてくださいました。お慶さんが頼りにしていたという小西翁。そんな存在があったことにホッとしながら、今回、油屋町から清水寺・お慶さんのお墓へと登りました。そして、お慶さんのお墓のすぐ側に小西翁のお墓があることを知りました。
その場所に佇んでいると、二人の会話は今も続いているのかもしれない、そんなことを思いました。
朗読後、一ヶ月、お慶さんは、緋色の袴を着て馬に乗り、颯爽と長崎の街を通っていた・・・という資料に図書館で出会いました。
緋色。
大好きな色です。
大好きでも、身に付けることはめったにありません。エネルギーの湧く色だけに色に負けてしまうのです。身に付けたとしても落ち着かない時があります。
お慶さんの信仰していた清水寺の歓喜天は秘仏で、普段は公開されていないそうです。清水寺さんの記念誌には秘仏が写真で紹介してあり。そのお姿を観ることができました。
二人で一つの神様。
男女が抱き合っている形をしています。
頭は象です。歓喜天の由来が私はとても好き。実は、男は疫病を流行らせていた王様で、その様子に心を痛めた十一面観音様が、この王様と同じ姿に姿を変え現れ、王様はいっぺんでその女性を好きになった。この姿が抱き合う男女。仏法の守護神たる歓喜天なんだそうです。王様の欲望を包み込んだ姿なんだそうです。
男女、陰陽のバランスというのでしょうか。自分の中で対にあるものその違いを見つめるのが、これまた好きです。
歓喜天の写真を見た時、今年に入りあまりに面白くて、はまった本を思い出しました。
この本です。
タオのマークに魅かれ、amazonでクリックしたんです。老子の暗号が語り出すタオコード。帯の説明には老子は、権力者たちの巧妙な民衆操作のカラクリ、文明社会で肥大化してゆく人間の心の歪みにも警笛を鳴らしていた・・・と
書いてあります。
お慶さんって、幕末に降り立った十一面観音様だったんじゃない?
朗読後、一ヶ月を経て、そう思えてます。