読み手「やまだ眸月真」のつぶやき

第20話 浄瑠璃 鶴の港名残の一声

今回のお話は、坂本龍馬にとってのお龍さんのような立場でしょうか。
昔の日本人には根っこの深いところで、この「おむら」さんや「お龍さん」のような律儀で、約束は守る、違えぬといった気分・気風・美学があったような気がします。
身体的な苦痛や経済的な損得を抜きにしている姿は、どこか、信仰のためには命を投げ出すといった姿に、共通する何かが昔の日本にはあったのかなぁと思います。
今回のようなお話では、自分自身を振り返って同じような立場になったらどうするかなぁと、慄然とします。人とは弱いもの 無理しないでいいのよ ということも真実でしょうし、「武士は食ねど、高楊枝」というのも真実でしょうし、戦後闇の食べ物をとらず餓死したという裁判官のことが頭をよぎります。
弱いが強い、強いが弱い。その人が、もう、そう思ったんだったらそれでいいなぁ。さて私はどう思うだろう。私が思うように生きていきたいと思います。

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