長崎の民話 特別編 第7話「二十六聖人」
「二十六聖人」の巻、いかがでしたでしょうか。
私は2月5日、西坂の丘の聖フィリッポ教会のミサに参列することができました。
この朗読は参列する前と後、2月5日と6日に本番の録音をしました。
二つ録音して、6日の分を採用しました。
少し長めのお話になります。
私は、1990年に開催された“長崎旅博覧会”のイメージソング『私、ここにいます』でデビューしました。
そのオーディションに合格した理由は、「歌の上手さではなくて、長崎のことを語れる女の子ではないか」という、
審査員の方のインスピレーションだった…と聞きました。
ですので、それから暇さえあれば長崎の町をよく歩いて、調べて、そんなことがあったのかと感じながら過ごしました。
この西坂の丘には、その後も何度も足を運びました。
自分が納得いかないことが起こったりした時には西坂に足が向くので、ぼーっとする時間をたくさん過ごしてきました。
ですので、2月5日に聖フィリッポ教会で祈れたことは、私に新たな解放をもたらしました。
重い気持ちではなくて、何かすっきりした思いでこの朗読ができたように感じています。
ミサの間に、15世紀にスペインで歌われていた聖歌を長崎・純心女子高校合唱部の皆さんが歌ってくださいました。
その聖歌を聴きながら、私には歌うことが仕事になった時にとても苦しくなった思い出があるのですが、
そのことからも解放されて、本当に歌が好きだから歌える、そういう思いで帰ってくることができました。
人生には、こんなふうにして解放の時がやってくるのだなと感じています。
ありがたい気持ちでいっぱいです。