特別編「長崎おもしろ・よもやま話」第34話「唐人船のお守り札」

■唐人船のお守り札 肥後国・阿蘇山衆徒の大徳方栄解は、「自分の寺の守り札を長崎市中に配ってほしい。そして唐船帰帆の安全守護祈祷ができるように斡旋してほしい」と、長崎大村町・田辺敬十郎に頼みました。敬十郎は、言葉巧みに栄解を騙し、金子を手にします。栄解の死後、後を継いだ栄観は、敬十郎の振る舞いがおかしいことに気づき、栄解が約束したことを破棄したいと告げます。すると、敬十郎は高圧的になり、偽りの書類等を並べ立て、さらに金子を要求してきました。断れず、金子を渡してしまった栄観ですが、その企みを訴える手段に出ます。敬十郎やその企みに加わった者は処分を受けました。いったいどのような処分だったのでしょう。
■追っ払い 江戸時代の刑罰に「追っ払い」処分があります。「追っ払い」処分は、自分の住んでいる町から追っ払われる軽微なものから、長崎から追っ払われる追放という重いものに分かれていました。追放処分を受けた者は人別帳からも除かれ、無宿者になるのです。その追放された無宿者が、再び長崎に舞い戻っているとわかれば、さらに重い罰「追っ払い立ち帰り」をうけることになりました。罪が重くなるとわかりながらも立ち帰りをする理由とは?
■くんちの裏側 華やかなくんちの裏側には、血が流れるような喧嘩や多数の負傷者が出たりするほどの大喧嘩、金銭に関する事件が起こっていました。それら事件の処分はいかに?