第20話 浄瑠璃 鶴の港名残の一声

旧唐津藩主の末裔で、日本海軍士官。のちには海軍中将まで栄達した小笠原長生(おがさわら・ながなり)。この人は文学的才能に恵まれていたようで、「東郷元帥詳伝」等の書物を著していますが、その彼が若い頃、西南戦争時の丸山芸者の一挿話を浄瑠璃としたもののようです。金波浄瑠璃といわれるようですが、これはそのうち、律儀な丸山芸妓の思えば哀しいお話です。人間、節をたてることの難しさと、厳しさを考えさせられます。

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